月別アーカイブ: 2009年9月

どう言うかより何を言うか

 面接の前や、大切なプレゼンの前。仕事がはかどらないとき。
 突破口となる(?かもしれない)おまじないを今日は紹介します。

 どう言うかより何を言うか。

 これは実は、お世話になっている方から教わった言葉なのです。
 わたしが、文章がうまく書けません〜!
 と泣きついたときに
 教えていただいたのです。
 どう言うかというのは、主にテクニック的なこと。
 どううまく、よく見せようか。ということです。
 それよりも、言うことは何か。何を言うのか。言いたいのか。
 内容を重視することのほうが大事。
 このように教えていただきました。

 いろいろ派生させてみましょう。
 わたしは、言葉を味わいたいときに「いいかえ」をしてみます。

 どう見るかより何を見るか。
 どう聞くかより何を聞くか。
 どう読むかより何を読むか。
 どう書くかより何を書くか。
 どう描くかより何を描くか。
 どう知るかより何を知るか。
 どう作るかより何を作るか。
 どう話すかより何を話すか。
 どう教えるかより何を教えるか。
 どう売るかより何を売るか。

 …たくさん「いいかえ」ができますね。

 このように、言葉をさまざまな角度から見てみると
 まわりの目や技術やマニュアルにとらわれていた
 自分に気づくことができました。
 そして、自分が心から必要としていることは

 本当はなんなのかを見つめ直すことができる気がしました。
 それは、目的に向かうための目標の方向がどこに向いているかを
 再確認できるからだと思います。

 もちろん技術を磨くことは大切なことです。
 しかし、目標の方向性を定めることの方が先なのですね。
 この言葉はそういうことを教えてくれていると思います。

 どう言うかより何を言うか。

 みなさまがこれまでに、困ったときの突破口になった言葉には、
 どんな言葉がありましたか?
 みなさまの突破口についてのお話、よかったら聞かせてくださいね。

〜アルタンクニュース86号より抜粋

反響から学ぶこと

 アルタンクで作ったある広告が大反響! との知らせがありました。
 広告を依頼してくださったお客様にとっても、
 わたしたちにとっても来年への大きな布石ができたのでは、
 と喜ばしい気持ちでいます。

 なによりうれしいのは、反響のあったお客様の層が
 わたしたちが狙ったターゲットにはまっていたことでした。

 わたしたちが広告をつくるときは、
 「誰に向けて」メッセージを発するかに集中しています。
 ターゲットを絞れば、表現が「ぶれない」からです。

 来年も遊び心を忘れず、たくさんの引き出しを持ち、
 その引き出しを整理整頓しながら、いざというときに「これだ!」と、
 その場にふさわしいひとつの答えを出せるよう精進したいと思っています。

〜アルタンクニュース77号より抜粋

30組! 集客をふりかえって

 先日つくったチラシにて
 なんと30組近くの来客があったと
 お客様より喜びの声をいただきました!

 アルタンク制作のチラシにて
 以前47組の集客があったケース以来の
 歴代2位の集客数です。

 お客様によると、見込みのお客様も何人かついたようで、
 満足な集客効果があったようです。

 「まさか、あの現場が?」
 話を聞いたとき、なんだか信じられませんでした。

 というのも、この物件は、最寄り駅からバス便で約30分。
 お世辞にも都内においては、
 利便性が良いといえたものではありません。

 チラシは当然ながら近隣の方に向けて折り込まれます。
 今回は3万部の折込でした。

 周辺の人口の年齢は、50代〜が一番多い地域。

 クライアントのつくる家のターゲット層は
 20代〜30代の初めて家を購入する層なので、
 これもまたどういう紙面にするか迷いました。

 住み替え、買い替えの層も想定に入れたうえで
 あくまでもメインターゲットは20代〜30代ファミリーに設定。
 見やすく楽しい雰囲気でコピーとデザインを作りました。

 そこにあった気持ちは、あきらめに似た
 つきぬけ感だったように思います。

 「楽しさ」そして「手軽さ」
 この2つに焦点をしぼったチラシになりました。

 

 集客の内訳を聞いてみると
 50代ぐらいの層が一番多かったとのこと。
 紙面は若い層にむけたポップなものなのに、
 おもしろい結果となりました。

 この結果から、
 この地域には新たな住宅の供給が少ないが、
 需要があったということがわかりました。

 この集客により、作ったチラシを振り返ることで
 また新たな発見、次への糸口が見えてきました。
 これからも「効果」を発揮する表現を追究していきたいです。

〜アルタンクニュース65号より抜粋

かゆいところに手が届く

 「かゆいところに手が届く」という言葉があります。

 先日喫茶店に入ったときのことです。
 古くからの洋菓子屋の喫茶室で、以前から行ってみたかったお店です。
 コーヒーや紅茶などのお茶類は840円。
 普段行っているお店よりは少々お高い…のですが、おかわり自由とのこと。

 クラシックが流れるそうじの行き届いた空間です。
 テーブルには、ひとつひとつ花を生けてあります。
 店員さんは、清潔感があり、ニコッと笑顔が素敵です。

 空間にここちのよい緊張感があり、調和を感じられます。
 「おかわりいかがですか」
 一杯飲み終わってひといきついたとき、
 いいタイミングで声をかけられました。

 それは絶妙のタイミングでした。

 飲み終わって直後でもだめだし、
 逆に時間がたちすぎて、
 おかわりって自分から声かけるのかな…と不安になるのもだめ。

 このタイミングをはかれる店員さんは、
 わたしのかゆいところに手が届いているのでした。

 では、どうしてその店員さんは、私のかゆみに気がつくのでしょうか。

 店員さんの気配りがお客のほうに集中しているからだと思います。
 別のことをしていても、優先順位の高いところに
 
常に「お客様」をおいているから。

 お店をそうじするのも、花を生けるのも、
 ルーチンワークではなく、「お客様の満足いくひとときのため」
 お店側のそういう思いが念頭にあるからこそ、
 空間の調和が保たれるのではないでしょうか。

 値段以上の価値を感じられるのは、このようなサービスだと思います。
 このお店にもう一度行きたいなと思ったのは、言うまでもありません。

〜アルタンクニュース57号より抜粋

おいしそう! を刺激する色の効果

先日新聞でおもしろい記事があったので、今日はそのお話をします。

人が食べ物を選ぶとき、特に「色」に敏感なのだそうです。

人間の五感のうち視覚が87%を占め、味覚は1%。
視覚は、色…55% 形…45%で決まるというものです。
(日本経済新聞 2008年2月2日の紙面より)

つまり、「見た目」が売れ行きを左右するということなのです。

・パッケージの「色」を変えると、2倍売り上げがあがったソフトドリンク
 (色を変えて、形はそのまま)

・色素をはかる機械を使って標準の「赤さ」を満たしていないと
 出荷しないマダイ
 (標準値に達していない場合は天然色素を含むえさを与えるそうです)

「おいしそう!」という第一印象は見た目とくに色彩からうまれる。

このような人間が感じやすい「五感」を利用して
敏感な対応ができる企業が生き残るのかもしれません。

今売れない…という商品は
ひょっとしたら色をはじめとする「見た目」に問題があるのかもしれません。

わたしたちは食べ物を扱う会社ではありませんが、
視覚に訴えかける表現を日々続けていきたいと考えています。

〜アルタンクニュース46号より抜粋

なぜわかりやすくやさしい広告なのか

 いつからか、
 わかりやすいものをつくりたい。
 そう思うようになりました。

 なぜそう思うようになったんだっけ?
 とふとトイレで考えました。

 普段なにげなく見ているものをわかりにくいなあ。
 もっとわかりやすくならんもんかなあ〜
 と感じてきたからだと思います。

 物事をわかりやすく表現すること。これは大変難しいこと。
 日々実感しています。

 言葉と絵と写真、色。
 におい、味、音、てざわり。雰囲気。
 わたしたちは五感でいろいろな感覚をとらえています。

 わかりにくい表現は、五感に響いてこない。
 五感の思考停止が起こる。
 そんな感覚を感じたことはありませんか。

 まるで、期待はずれな映画を見たような気分に
 似た感覚です。

 わかりにくいものの背景には、
 どんな背景が隠されているのでしょうか。
 ちょっと考えてみました(トイレで)。

 1 つくった人の理解が足りない。

   わからないままつくっても、わかりやすいものはできません。

 2 理解はしている。
   ただ、わかりやすくするための試行錯誤をしていない。
   もしくはわからない人にはわからなくていい。と思っている。

 これは、内容の理解は人一倍できているけど、
 人の五感に響いくような表現が結果としてできていない場合です。

 授業がわかりやすい先生と、
 難しいばかりでよくわからない先生っていましたよね。
 授業のカリキュラムは同じなのに、なにが違っていたのでしょうか。

 見る側の視点を重視したかそうでないかで、
 伝わる、伝わらないが決まるのではないかと思います。

 内容のことを知っていても、
 それをどう表現して伝えるかの行程が抜けてしまっている表現は、
 やっぱりわかりにくいのです。

 伝える前に、抜け落ちたもの、力尽きて手を尽くせないところ。
 時間が足りなくてそこまで手がまわらなかったところ。
 つい言いそびれて放っておいてそのままにしてしまったところ。

 そこに伝える難しさが凝縮されていると思います。

 わたしにできることは、「どうやって伝えようか」を考え続け、
 出した答えを実践するだけです。

 そういうことを考えていると、
 ついトイレに長居してしまいます。

〜アルタンクニュース37号より抜粋

インパクトの作り方

 
新規お問い合わせのお客様から、
 
このようなご要望をいただきました。

 インパクトのある企画デザインが欲しい。

 難しい要望です。
 しかもこの要望を聞く機会は非常に多いです。
 つまり、インパクトを欲しがるお客様が多いということですね。

 お客様の言っている、インパクトってなんだろう。
 今回は、改めて考えてみました。

 今は、パソコンの普及、機能の発達により、
 デザインされたテンプレートを使い、
 誰もがチラシやDMをつくることのできる時代です。

 表現の敷居が低くなり、文章や動画を
 容易にWeb上に公開できるようにもなりました。
 プロとそうでない人達の境目があいまいで、
 線引きの難しい時代が到来しています。

 そんななかでインパクトを与える企画とは、デザインとは。
 わたしが思うに、一人で机上でできてしまう企画やデザインには
 インパクトがないように思うのです。

 人に聞いたり、現地に足を運んだり、
 人がばたばた動くたびにインパクトというのは増してくるのだと思います。
 人を巻き込み、ときに意見があわないことがあっても、
 いい気持ちも悪い気持ちもぜんぶ混ぜこぜにしてできたものは、
 スタイリッシュではないが、力強く、人に伝わるものになると思います。

 やっぱり必要なのは人の力です。情熱です。
 パソコンはそれを手伝う役に立つ道具です。
 わたしたちがパソコンの発達とともに動かなくていいのではなくて、
 パソコンが発達するからわたしたちももっと動く!
 そうすることでインパクトって出していくものであるという
 
結論となりました。

 それと同時に、プロとそうでない人との境目は、
 プロがみずから動いて差をつけるものであるという気づきがありました。

 インパクトとは、リアルの追求のうえにはじめてあるものととらえました。

 みなさまだったら、「インパクト」どうやって作りだしますか?
 これからのアルタンクのつくる広告とその効果に、ご期待ください!

〜アルタンクニュース30号より抜粋

心にひっかかるチラシをたくさん見ています

 先日、アルタンクニュースの読者の方から
 いらなくなった一戸建てのチラシをどっさりいただきました。
 この場を借りてお礼申し上げます。
 いただいたチラシは
 東京・千葉・埼玉・神奈川エリアのものです。
 ひとつひとつ「見る人」の気持ちで
 一枚ずつチラシをめくって見ていっています。
 やっぱり目がいくチラシは
 □写真がきれい
 □色がきれい
 □コピーにインパクトがある
 □実物のパースや写真が大きい
 など、ひとめでひっかかるところがあるのですね。
 「直感」で「あっ、いいな!」
 と思えるところがあるのです。
 ●見る人の「直感」「情報の取捨選択」のスピードに
  追いつく表現はどんな表現なのか?
 ●このあとの行動(問い合わせや現地へ出かける)
  に移してもらえるようなインパクトをどのように出していくか?
 答えはひとつ…
 ではありません!
 広告を見る人の数だけ答えはあると思います。
 正解は試してみないとわからない。
 これからもいろいろな方法を試していきたいです。

 

〜アルタンクニュース14号より抜粋